売上獲得は企業の「ゆりかごから墓場まで」の長期課題
起業に関する相談で多いものとして、「売上があがるか不安」「起業したけれど売上があがらない」といったものがかなりの割合を占めます。売上を獲得することはそれだけ苦労するものであり、起業を成功させるためには、起業前から特に入念に準備する必要があります。
本稿では、起業前にどのような事を準備すべきかを紹介します。
AISASモデル
消費者がある商品を認知して購買した後までの一連の過程についてAISASモデルというものがあります。従前はAIDMAと言われていたものですが、インターネット時代では、
A 注意 I 関心 S 探索 A 購買 S 情報共有 というプロセスを踏むことが多く、その各過程において重視すべきポイントが変わります。
おそらくほとんどの新しい起業が、ネットを主な販売促進媒体として活用すると考えられるため、ここではAISASモデルをベースに説明します。
AISまでは起業前に十分過ぎるほど行っておく
よく「起業したらホームページを開いて・・」という声を聞きますが、これでは遅すぎます。
起業前は、許可の問題や、前職の兼業禁止の問題などにより、Action（購買）に至る活動はできないケースも多いですが、その一歩手前までは準備できるはずです。
「起業したけれど売上があがらない」のは、その一歩手前までの活動を十分に行っていなかったからで、売るべき商品・サービスの注意・関心・探索の喚起策が不十分です。
いくら有能な商品であっても、その商品が潜在顧客に知られ、興味を持ってもらい、ネットで検索してもらうためには、その各過程で時間を要します。時間を短縮するためにはCMなどの手法がありますが、起業当初はそうそう余裕はないはずで、予算制約の範囲内で進めるためには早めに開始するしかないわけです。
具体的にすべきこと
では、具体的に何をすべきかというと、知りうる限りの知人に起業の連絡をするとともに、ウェブサイトを立ち上げ、Xやインスタグラムなどで定期的に新商品の情報を発信してフォロワーを増やすことが不可欠です。このフォロワーを増やす活動を起業前に十分に行っておくと、購買後の情報共有、すなわち口コミ拡散効果が大きくなり、順調な企業運営の可能性が高まります。
まとめ
売上の獲得は、ダイエットして細マッチョ体型を獲得する、という目標と同様に、短時間で簡単にできる方策がなく、早めにコツコツ始める必要があります。
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