ドラッグストアの集団万引きの対策法

リスクマネジメント

ドラグストアで手段万引きが多発

最近、ドラッグストアに行くとやたらと万引きへの警告文が貼ってあるのを見かけます。ドラッグストアへの集団万引きが多発しているようで、その被害額はかなり多額に昇っているという報道もあります。
万引き被害の報道といえば、本屋やスーパーが多かったように私は思います。それが最近はドラッグストアや、高級時計店の報道が増加してきました。本稿では、こうした万引き被害の移り変わりの背景をふまえて、どのように対策すればよいかを解説します。

ドラッグストアが狙われる理由

スーパーの万引きも依然、多いのでしょうが、おそらくその大半はその日の食べ物に困った生活困窮者だと推測されます。これに対して、犯罪集団はスーパーよりもドラッグストア、デパートや宝石店よりも高級腕時計店をターゲットにしがちなようです。その理由は商品の内容と、店舗構造にあります。
スーパーの商品は1つ1つは安価で、日持ちもしない。未加工の肉や魚・野菜は嵩張るといった点で、窃盗の効率が悪く、店舗の見晴らしも良いのでバレるリスクも高い。
逆にドラッグストアには嵩張らずに数千円クラスの商品もあり、狭い店舗に所狭しと商品が陳列されていることから万引きしやすいのです。
高級店でも、デパートや宝石店は高級品は厳格に管理されて警備も厳重ですが、時計店は品数が多いため、店員の隙を狙った窃盗がやりやすいと分析されています。

対策①必ずレジ前を通過させる

ドラッグストアの万引き対策として、客の導線を、店を出るためには必ずレジ前を通過しなければならないようにすることが考えられます。
レジ前を通らなければならないのと、そうではないのとでは万引き犯のプレッシャーが全然異なります。場合によっては、表情が怪しい人、明らかにポケットやマイバッグが膨らんでいる人には声をかけられますし、ドラッグストアで何も買わずに帰る確率はそう高くなく、いつもレジ前を素通りする人の顔を店員が覚えることも期待されます。

対策②「狙い目」の商品を目立つ場所に置く

万引き犯の狙いは転売できる商品で、転売できる商品とは①販売価格が高くて②原価率が低い商品。そうした商品は値引きしてもそれなりの利益になるため、どうしても万引き犯のターゲットになりやすいです。さらに嵩張らない商品だとさらに狙われてしまいます。
商品の配置は色んな意図があって、店舗の売り上げを最大化するために工夫が凝らされていますが、万引きでその利益を奪われてしまっては元も子もありません。
セオリーではレジ近くに追加購買を狙えるお菓子などを配置しますが、こんな盗まれてもたかが数十円の損失の商品ではなく、レジ前に狙われる商品を配置するのも一策です。
また、防犯カメラや警備員の死角になりにくい場所に配置することも徹底すべきで、最悪、防犯カメラに犯行を収められたら、今後の来店を牽制できる可能性が高まります。

対策③顔認証を導入する

海外では、万引き対策として過去の防犯カメラに写っている人物を店員が把握し、再入店と同時に取り押さえる取り組みが進んでいるようです。これはまだアナログですが、AIによる顔認証を導入すれば自動処理できます。
顔認証の実証化が進めば、防犯カメラに顔認証システムを付加して、入店時に自動的に店員に知らせるシステムは容易に構築できるでしょう。
おそらく、数年後の万引き対策はこの仕組みになっているのではないかと私は思います。

まとめ

スーパーで生活困窮者が原価数百円程度の食料品を万引きするケースを、全部摘発していたらその方がコスト倒れになるかもしれませんが、組織的犯罪は早期に対応しなければ被害額が大きくなるだけで、対策費用もケチるべきではありません。
当研究所では、弁護士・公認会計士・ITストラテジストは、法律・会計・ITの3側面から御社の防犯対策を総合的に支援いたします。下記よりお気軽にご相談ください。

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