売り切り型ビジネスの事業転換の実践的手法

コンサルティング

フロー型からストック型への事業転換の必要性

事業にはフロー型とストック型とがあります。前者は単発の商品販売やサービス提供を行うスタイル。後者は特定の顧客から繰り返し収益をあげられるスタイルです。

有名な例としてはプリンターが挙げられます。パソコンに接続して文書や写真を印刷するプリンターは必要ですが、需要が一巡してどこのオフィスや家庭にもあるようになると、それ以上収益をあげるのが難しくなります。典型的なフロー型、売り切り型のビジネスです。プリンター事業者はこの問題に、プリンター本体の価格を下げて自社製品のユーザーを増やし、インクの定期的な販売で収益をあげるストック型ビジネスへの転換を図りました

商品販売からサービス販売へ

上記のプリンターの例、オフィスに設置する大型多機能のプリンターであれば、導入後のメンテナンスも重要です。普通のユーザーにわかるはずがないからです。そこで、機械本体をリースで月額払いとするとともに、メンテナンス代も月額定額で同時提供することで、機械本体代金を大きく超える収益を見込むことができます。

このように、物自体の売り切りから、付加価値となるサービスを継続して提供することで、「一度お客になれば半永久的に収益をあげ続けられる」ビジネスモデルに変革することができます

サブスクリプションサービスが隆盛

リースの例をあげましたが、近時、商品販売のサブスクリプション化が大きく進展しています。契約期間中は、対象の商品・サービスを無制限に定額で利用できるというサービスです。この契約期間の間は、安定収入が見込め、利用者側も初期費用を抑えられる点で双方にメリットのある方式です

ただ、最終的に収益をあげるためには提供する商品・サービスに魅力があることや、価格設定が適切であることが必要となるため、安易に始めて見るのではなく、専門家に相談して対応すべきでしょう。

また、サブスクリプションは初年度に大きな経済的負担が生じます。そのため、活用できる補助金はきちんと活用するほか、厳密に事業計画を練り、金融機関に融資の許諾を得ることが不可欠です。

まとめ

売り切り型ビジネスを伸ばすには限界があり、いつか必ず終焉が訪れます。これを回避するために、商品のサービス化やサブスクリプション販売等を活用してストック型のビジネスに転換する必要性は増しています。

当研究所では、経営やITにも詳しい弁護士・公認会計士が御社のビジネスモデルのストック化のご相談に対応いたします。下記よりお気軽にご相談ください。

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