起業するなら「シンクビッグ」最初から小さくまとめようとする必要はない
起業時に「シンクビッグ」という言葉があります。企業の検討段階では、最初から小さくまとめようとするのではなく、できる限り大きく、世界的な大企業に育て上げるつもりで計画を練るべきだということです。
大きな計画を小さな実行に修正することは簡単ですが、小さな計画をより大きく上方修正するのはなかなか困難です。「英語は苦手だから、海外進出や輸出入は考えない」というような消極的な態度では、競合相手に全く太刀打ちできずに市場から追い出されてしまうかもしれません。
もちろん、実行段階では現実的な内容に修正するのですが、まずは検討段階では、夢は大きくもって、壮大な計画を考えてみることは基本中の基本です。
「シンクビッグ」ができない理由
とは言っても、シンクビッグがどうしてもできない人はいます。そうした人の特徴は以下のようなものです。
- 周囲の環境に縛られている(環境を上回る想像ができない)
- 挑戦意欲が乏しい(安全志向が高すぎる)
- 自信や能力が足りない(と、自分で勝手に思い込んでいる)
おそらく、これまでに起業の事を考えたことがなく、未知の世界への不安にかられているのでしょうが、検討するだけなら自由です。自分を主人公とする小説を書くように、壮大なシナリオの作成にぜひ、挑戦してみてください。
「シンクビッグ」は検討段階まで、行動は慎重に
シンクビッグがいくら推奨されているといえど、実際の行動は慎重に行う必要があります。検討段階と異なり、行動段階では以下のような制約があることが多いからです。
- 法律上の制約
- 予算やキャッシュフロー上の制約
- 保有リソース(時間・能力・従業員等)の限界
いくら自分がこうありたいと考えたところで、それが法律違反であれば、長続きさせることは不可能ですし、お金や能力が足りない場合、それ以上夢を追いかけることはできません。
実行段階では、こうした現実の制約をまずはきちんと洗い出すことが必要です。そのうえで、こうした制約に抵触しないよう、小さく、小回りの利く活動をするのが基本です。「小回りの利く」とは、活動に余裕を持たせておいて、状況に応じてリソースの追加・減少を調整することです。
大きく考え、細かく動く。バランスが大事
このように、起業においては、まずは壮大な夢を描いたうえで、実際の活動は、現実感を持って余裕のある活動とする。この活動の先には、最初に描いた大きな夢があると信じて、日々小さい積み重ねを繰り返し、着実に夢へと近づいていく。起業はこのようなバランスと継続が何より大切です。
まとめ
以上のように、起業にあたっては、最初に大きく考えること、その内容を具体的な事業計画や活動に落とし込む際に、現実的な内容に調整すること、両者のバランスをとりながら、長続きできるやり方を模索することが大事になります。
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