サプライチェーン見直しをする際に注目すべきポイント

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サプライチェーンが変われば仕入れががらっと変わる

自社のサプライチェーンを定期的に見直すことは大事です。サプライチェーンというと大げさに聞こえるかもしれませんが、自社の直接の仕入れ先だけでなく、それを上流まで遡って、どこからどれだけ仕入れを行うかをトータルに見直すことが大事です。

サプライチェーンを上流に遡っても、結局同じ商品の流れが変わるだけで変化のないものもあれば、数値に現れない定性的な部分で大きな違いが生じることもあります。

今日はサプライチェーンの見直しを通じて大きく得をするために、どのような点を見ていけばよいかを整理します。

まず何より品質が一番

サプライチェーン全体を見渡してまずすべきは、その中で一番品質の高いもののルートを探すことです。今の時代、品質の低いものを安く売るよりも、品質の高いものを高く売る方が確実に利益につながります。そのため、品質の高い物をいかに確保するかが仕入れの基本中の基本になります

価格は意外に複雑

品質の次は価格です。同じものであれば安く仕入れたほうが利益は大きくなります。

しかし、この価格は意外に複雑です。一般にたくさん買えば買うほど安くなります。しかし、どれだけ安くなるかは、各企業、主観的に値決めしているため、どこが一番得かなかなか判別が難しいことがあります。
例えばA社は100キロまでは普通の価格だが、そこから300キロまで値下げが進み、B社は200キロまでは普通の価格で、そこから400キロまでA社よりも割引率が高い場合、100キロまでは近隣の業者、100から300キロまではA社、300~400キロまではB社、という風に量で場合分けして考える必要がある場合があります。

また、いくら安くても、1つの企業ばかりから仕入れていると、その企業にアクシデントが生じた場合、全く仕入れられないおそれがあり、仕入れ先は適度の分散させるのが望ましいです。

安定供給可能性は金額以上に大事なことも

必要な量を必ず用意してくれるという業者は非常に頼りになります。例えば飲食店で野菜を仕入れる際、仕入れ先が不安定であるとそれがメニューに直接影響します。不作時にもできたものを優先的に回してくれる、そうした業者は、必ず1社はキープしておく必要があります

意外に大事な社会志向性

CO2削減に貢献しています。仕入れ先を定期的に巡回し、人権侵害がないことをチェックしています。近時、ESGへの取り組みから、本業に直結しない分野で様々なことを企業は求められています。これを愚直にやるとどうなるでしょう。コストがかかり、商品価格が上がります。同じ商品なら安い方が良いというのはつい先ほど書いたことです。

しかし、CNや人権保護等を通じたESGへの取り組みは確実にステークホルダーの評価を上げます。評価の高い人の近くにいるとその恩恵を受けられるように、ESG等への取り組みをしっかり行っている企業との取引は、中長期的には自社にかなりのアドバンテージとなることがあります

まとめ

以上のように、サプライチェーンを見直す際には、品質の高い物をより安く仕入れるのが基本的な着眼点ですが、仕入れの安定性や社会貢献度等もふまえて総合的に判断することが望まれます。

当研究所では、経営を中心に幅広い知見を有する専門家が、サプライチェーン全体の再構築について助言サービスを提供しております。下記よりお気軽にご相談ください。

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