離婚協議は夫婦間だけではなく子どもを協議の中心において行う

離婚

離婚は2人だけの話ではない

夫婦間の仲が悪くなり、離婚に進展しそうな際、どうしても二人で話を進めてしまいがちです。しかし少し待った。子どものいる家庭では、離婚によって生活の変化を余儀なくされるのは2人だけでなく子どもも含まれ、子どもこそ、自分自身の力で生活環境を選べないため最も苦痛を感じてしまいます。そこで本稿では離婚協議にあたり、子どもを協議の中心に据える(子どもを協議に同席させるという意味ではありません)重要性を整理します。

子どもの前での言動を慎む

目の前で相方の悪口を言う親を見て子どもはどう思うでしょうか。絶対に悲しみます。配偶者に不満があっても、それを言葉や態度で子どもの前で表すのは親として失格同然の虐待行為です。

離婚協議も含めて、配偶者への不満や別れ話は子どもの前では絶対にしないようにしなければなりません。LINEで行ったり、子どもが学校や遊びに出かけている間に話をするよう徹底すべきです。

子どもの生活をお互いに意識する

離婚を裁判所に持ち込んで解決しようとすると、多くの場合、子どもの親権は母親、養育費は裁判所所定の算定表に従って計算する処理がなされます。しかしこれでは母方で子どもは満足のいく生活は通常難しいです。

そこで、離婚協議の中で子どもの生活の維持をお互いに最優先することが非常に重要です。そうすれば、月額養育費の額は変わらなくとも、子どもの進学時に進学費用を父親が出すとか、親権は父親として、母親との面接交渉を自由に行うなど、柔軟な設計が可能になってくるはずです。

離婚の責任について明確にしない

離婚の原因がいずれかにあると、子どもに説明してしまうと、子どもはその責任ある親を一生恨み、その後の和解の機会を失ってしまいます。どちらに責任があるわけでもない場合、配偶者に不満はあっても、子どもの前では配偶者を責めてはいけませんし、不倫など一方に責任のある場合、その責任ある側がそっと子どもの前から去って、詳しい話に踏み込まないのが望ましいです。

まとめ

子どものいる家庭の離婚は本当に複雑です。ただ、裁判所の処理は定型化されているため、裁判所基準での結論は比較的読みやすく、それでは子どもは幸せに過ごせないことも、弁護士であれば認識しています。2人で解決しようとするのではなく、子どもにどのような人生を歩ませるかを協議の中心に据えて真摯に話し合うことが大事です。

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