クレームは現場対応ではなく本社集中で対処せよ

リスクマネジメント

クレーム対応が嫌でやめる従業員

バスの運転士が減少しています。運転士も運転が好きでこの仕事に就き、生計を立てるために頑張る意思はあるはずですが、退職を余儀なくされるのは、いわゆる「モンスタークレーマー」や「カスハラ」が原因だと言われています。

本稿では、こうしたクレーム対応をリスクマネジメントの観点から最適化する方針を検討します。

クレーム情報はリスクマネジメントの基礎

結論から言うと、クレーム対応は現場対応ではなく、本社に専門部署を設置して一見対応すべきです。

クレーム情報は決して負の情報ではなく、リスクマネジメントのために必須の情報です。クレーム内容に目を通していれば、自社の活動のどこに問題があるかを気づくことができ、大きな問題に発展する前に手当てすることができます

しかし、クレーム対応を現場対応にしてしまうと、解決さえすればクレーム自体が隠ぺいされる可能性もあり、将来的なリスクマネジメントが進みません。

対面ではなく電話対応で苛烈な要求を緩和

クレーマーは往々にして同じことを延々と繰り返しがちです。この際、明確に要求を断ったうえで、譲歩しないことが大事なのですが、対面対応であると、どうしてもこれができずにズルズルと要求を呑んでしまいがちです。
しかし、これが電話対応であると、「同じことの繰り返しですので切らせていただきます」という交渉の強制終了が可能であり、苛烈な要求を緩和することが可能になるというメリットもあります。

ロボットによる対応の可能性

クレーム対応はやることが決まっていて、事実確認、当方に不備があれば謝罪、理不尽な要求には応じない、繰り返しの意見には交渉拒絶、がパターンです。これは、まさにAI対応が最適な場面で、今後、AIの発展に伴い、クレーム対応はロボット対応がメインになっていくと考えられます

まとめ

クレーム対応は誰もが担当したくない業務です。だからといってこれを低賃金の職種に押し付けると、人材不足のこの時代、必要な人材を集めることが困難となります。

リスクマネジメントに必要な情報であるため、本社で効率的に一元対応のうえ、リスクマネジメント施策の充実につなげていくのが望ましいです。

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