「近さは武器」コンビニとチョコザップの似て非なる戦略

コンサルティング

スマートシティでは「近さ」に大きな価値がある

運転免許を返納する高齢者も増える中、スマートシティ化が進んでいます。スマートシティとは簡単に言うと、生活機能を集約して生活しやすい街を作っていこうという構想です。都市部に住んでいると様々なものが近くで手に入りますが、この「近さ」を武器にするとはどういうことか、本稿では紹介します。

コンビニがスーパーに勝てる理由

日用品や食料品をどこで買うか?と問われるとスーパーで買うと答える人はまだ多いと思います。理由は品揃えがよく、たまにほしい商品が割引されていることもあるためです。
このように、スーパーの戦略は値引き品を見せ球にして、追加購買を促していくというもので、計画的な購買を行い、移動を厭わない私は圧倒的にスーパー派です。
しかし、多くの購買者は計画的ではなく、移動を厭います。そのため、多少割高でも最寄りのコンビニで買ってしまうことが多く、コンビニがスーパーに勝てるのはまさに「近さ」を最大限に生かしているからです。

チョコザップが安売りに走る理由

円安や物価高の中で、最早安売り競争にはなかなか勝ち目はなく、コンビニも順調に値上げを進めています。
同様に「近さ」を訴求したビジネスであるチョコザップも値上げ戦略に走るかと思われましたがそうではありません。カラオケやネイルなどのサービスも付加しながら契約しやすい価格を維持しています。
このチョコザップの戦略は、ターゲットをこれまでジムに行っていなかった主婦などに設定しているためです。
本格的なジムを開くには、フリーウェートコーナーが必要で、事故対策としてトレーナー資格者を常駐させる必要があります。これにはコストがかかるため、比較的安全なマシントレーニングに絞ってコストを削減し、そうしたマシントレーニングを使用する層の喜ぶサービスを付加して集客するシステムであるため、コストのかけ方にメリハリをつけられるわけです。

近さは武器、ただそれもターゲット層を意識した戦略が不可欠

こうして、コンビニはライバルであるスーパーやデパートなどに対し、近さという便利さを訴求して来店回数を増やし、チョコザップはこれまでジムを経営していた層を一気に取り込む戦略を採用しました。「近い」というの現代的に非常に大きな強みですが、それを活用するのも戦略あっての話だということがよくわかります。

まとめ

資金力ある企業はフランチャイズで多店舗展開して「近さ」を訴求する。そうでない企業は資金力に対してニッチ戦略で勝負するのが鉄則です。当研究所ではMBAを保持する弁護士・公認会計士が御社の法務・会計・経営・ITをワンストップで底上げします。下記よりお気軽にご相談ください。

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