成長性×業務効率性でより精緻な評価を

コンサルティング

人事評価の重要性

組織を持続的に成長させていくためには個々のメンバーの底上げが不可避です。そのためには、人事評価を適正に行い、それをフィードバックして次の成長につなげるのがセオリーです。しかしその人事評価がどうしても定型的・主観的になりがちで機能していない面があります。本稿では精緻な人事評価を行う観点を紹介いたします。

成長性の重要性

どのような組織でも新人は配属希望は聞くものの、色々な部署をローテーションで回すことが多いと思います。これは、様々な部署の仕事をこなすことで、会社業務の全体を学んだり、仲間を増やしたり、全体的なスキル形成を目指すものです。いわば、この期間は若手には業務効率性は多くを望んでおらず、成長をとにかく望んでいる時期だと言えます。それであれば、うまく仕事をこなせたかどうかよりも仕事がうまくなったかどうかを重視した評価が適しており、若手や将来戦力になることを見越した者は成長性を重視した評価が適しています。

業務効率性の重要性

ある程度のローテーションを終えて、特定の部署に定着するようになったら、そこからが企業にとっての収穫期。培った能力をもとにいかに組織に貢献できるかが評価のポイントになります。ここから、業務効率性が評価の中心にあるべきです。若手の間に投資した教育の時間や費用をここから回収しなければなりません。従業員の個人レベルでの成長はプライベートに任せて、とにかく業務時間中はいかに労働生産性をあげられるかをきちんと見極めるべきです。

同時に、既に成長意欲を失い、窓際でのんびり過ごしている、いわゆる「働かないおじさん」についてもここでしっかり、業務効率性に見合った評価を行い、その先のキャリアを真剣に考えてもらう必要があります。

真ん中の評価をさらに3段階に分けよう

人事評価はどうしても真ん中の評価に集中してしまいます。よくできる人と、できないことが目立つ人以外は区別が難しいのは仕方ありません。しかし、ここを曖昧に中間評価でまとめてしまうと、評価をされる側も不満で、組織にも良い影響はあまりありません。

そこで、たとえばS,A,B,C,Dの5段階評価の場合、真ん中のBをさらに3つに分けて、B+、B、B-に区分評価してみることが有効です。B+とB-は間違いなく差があり、その差をふあめて次に進むことが組織の成長につながります。

まとめ

人事評価は難しいですが、基本的には個々人をしっかり見て、成長のための課題をフィードバックして成長を促すことにより組織の底上げをすることが目的です。儀礼的に済まさずに、目的に沿った評価を行うことが大事です。

当研究所では、人事労務絡みの案件の経験豊富な弁護士・公認会計士が、ルールベース、数字ベース双方で御社の人事制度の高度化に貢献します。下記よりお気軽にご相談ください。

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