顧問に頼る内容を顧問に尋ねよ

顧問契約

顧問に何を頼ればよいか理解していますか?

顧問弁護士に相談をする最、多くの場合、企業の方で相談される内容を選別してもってこられます。競業相手から警告書や訴状が届いた、というようなケースでは弁護士に相談する必要性はわかりやすいですが、時に、漠然と締結済の契約書をチェックしてほしいといった相談を持ち込まれる方もいます。もちろん、その契約書に関するリスクは洗い出すのですが、締結済であるため、今更修正もできず、相談の結果に伴うアクションが起こせないケースもあります。

これは、相談する側において、顧問に何を頼ってよいのか正確に把握しきれていないことに基づきます。

医師に何を診てもらえばよいかわかっていますか?

話が変わって、病院に行く際、医師に何を診てもらえばよいか理解して行っている人は多くないのではないでしょうか。近時、ネットで色々調べられるので、病気の兆候や治療法は自力で探し当てることも可能なケースがあります。

おそらく医師に期待するのは、ネットで調べられない、自分が気づいていない病気の兆候や治療法ではないでしょうか。それならば、病気だと自覚のない段階で診断に行き、「どこか悪いところはないか」と、医師に相談する必要があります。

定期的な総合診断が必要

前項の医師のケースのために、人間ドックという制度があります。特に自覚症状のない段階で、体を総合的に診断し、リスク要因のある分野を洗いだして、より深く診断していくことで、病気を未然に防止する仕組みです。このように、問題を特定して医師にもっていく必要はなく、ざっくりと全体を見てもらって、医師に注意すべきところを探し出してもらうのが専門家の正しい使い方です。

顧問も、相談事項を決して事前に洗い出す必要はなく、例えば定期的に顧問に来社してもらい、ざっくると取締役会議事録や契約書等を見てもらうことで、顧問に、問題点を洗い出してもらうスタンスが望ましいでしょう。

できれば簡易な診断を短いサイクルで

人間ドックは体に負担もかけますので、年1回が限界ですが、顧問の総合診断は短いサイクルで行っていく方が、リスクへの対応も早まり、事業活動を安全に進めることが可能となります。例えば毎月1回往訪して、月次決算のチェックを行うとともに、直近1か月の事業活動を全体的に確認し、新たに発生したリスクの洗い出しや、その対応を進めて行くと、効果的に顧問を活用できているといえるでしょう。

まとめ

顧問を頼る際に、決して頼る内容を事前に選別する必要はなく、定期的にざっくりと相談して顧問に、頼れる内容を選別してもらうのが、これからの顧問との適切な関係になっていくでしょう。

当研究所では、経営やITにも詳しい弁護士・公認会計士が、月次巡回制度をベースに、適時に総合的な助言サービスを提供しております。下記よりお気軽にご相談ください。

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