DXは誰が主導する?
DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めて行かなければならないという意識自体は高まっています。しかし、それを誰が主導してどのような手順で進めて行くかに混乱があり、全く進んでいない企業も多く見られます。
本稿では、DXを誰が主導で、どのように進めて行くべきかを整理します。
IT部門?
デジタル化を推進するにはITに詳しくなければならず、経営陣はDXの中心にIT部門を据えて権限を与えるケースがよくあります。これは、理屈では至極当然なのですが、組織における役割を見返すと、IT部門はバックオフィス業務を担当し、売上に直接貢献する部門には意見し難い立場にあります。
いくら経営陣のお墨付きであるとはいえ、これを覆して、フロント部門が業務をやりにくくなるような改革を推し進めるのは容易ではありません。このように経営陣から権限を付与された部門からは必ずと言って良いほど「経営陣が直接担当部門を説得してほしい」という要望が出てきます。
新しく採用するスペシャリスト?
DXという大きな目標を達成しようとする場合、外部から相応のスペシャリストを採用するのが一般的です。こうした中途採用者には、組織文化に刺激を与えて変革することまで求められることが多く、中途採用のスペシャリストに期待する動きもよくあります。
しかし、中途採用者が意見を言いすぎると現場から反発が上がるもので、中途採用者に求める組織改革は能動的なアクションによるものではなく、その働きぶりなどを見て周囲が自然と対応を変える受動的なものでなければ、組織をうまくまとめていくことは困難です。
経営陣?
では、経営陣が主導すればよいのかというと、それでは組織が非効率で、往々にしてデジタルに詳しくない経営陣がうまくDX業務全般をハンドルするのは困難でしょう。
DXは適切な部署を主体に、経営陣が全面的にバックアップして仲間を増やしていくことにより成し遂げていくものです。
まとめ
以上のように、DXを本気で進めて行くためには、ITに詳しい部門に権限を与えたうえで経営陣もサポートし、DX化の波を組織全体に広げていくことが必要です。
当研究所では、デジタルと経営の両方に詳しい弁護士・公認会計士。ITストラテジスト・MBAが御社のDX化を力強くサポートします。下記よりお気軽にご相談ください。
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