SNSには違法投稿が横行対策は学校教育?

知財戦略

違法なSNS投稿が当たり前に氾濫する背景

SNSを中心に、週刊漫画等の1コマや1ページを写真でアップロードする方がかなりの多数います。また、ネット上の写真をダウンロードして、自身のSNS等に再アップロードする方や、現在進行中のスポーツの試合の実況をする方も後を絶ちません。これらはいずれも、法律違反またはガイドライン違反なのですが、ルール内の行為との境界がわかりにくいため、ルール違反が横行しています。そこで本稿では、SNS投稿の留意点を、著作権を中心に説明します。

漫画は購入しても対外公開可能

例えば漫画は著作物で、これを大衆に公開すると著作権法違反となります。極めてシンプルな構造なのですが、これがややこしいのは、
1 自己利用は自由で、自己理由目的で好きなシーンを切り取ったり写真撮影するのは適法
2 知的財産権は「権利の消尽」という概念があり、売買契約をもって、それ以上知的財産権を行使できなくなるケースがある
といった事情が背景にあるからでしょう。結論として、著作権は消尽せず、自己利用行為以外は違法となります。

オンライン上の写真

オンライン上では様々な写真が掲載されています。写真は原則として撮影者に著作権がありますが、ダウンロードして自分で楽しむのは自由です。
しかし、現代の若者がほしいのは共感。他の方がオンライン上にアップロードしているなら自分も。となり、これが違法行為となります。
この点も上記同様、自己利用は自由だがそれ以外はダメ。ということを明確に理解を促すことが解決のために不可欠です。

試合の実況

著作権の問題ではありませんが、NPBは、プロ野球の試合に関する情報を、試合終了まで公開を禁止しています。こうした試合実況が増えると、チケットの売り上げが減少し、テレビなどの放映も敬遠されてしまからです。
これも、SNSで事実を報道するのは自由ではないかと考えがちですが、自由にすると損害が生じるための対応であり、今後、撲滅に向けて方策が練られなければなりません。

対策

これらの違法行為の対策は難しいのですが、非常に多くの方が関わる内容であるため、ネットリテラシーの一環として、学校での教育に組み込まれるのが望ましいです。
弁護士自身が教壇に立たなくとも、弁護士の監修したテキストを使用して教師が教えるというカリキュラムは有用だと考えられます。

まとめ

SNSは私の目で見る限り違法行為だらけでカオス状態です。「皆がやっているからこれで良い」では、日本のエンターテインメント産業が衰退してしまいます。適切な教育をしながら、著作権法などをうまく操っていくことが大事です。当研究所では、知財経験豊富な弁護士・弁理士が、御社の知的財産権侵害対応全般をサポートいたします。下記よりお気軽にご相談ください。

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