売上増加は因数分解して考える

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売上を増加させる方法の考え方

売上を増加させたい、というのはどこの企業でも、どのフェーズでも必ずある悩みで、事業活動を行う以上永遠につきまとう課題です。そのため、従業員を集めてブレインストーミングをすることもあるかと思いますが、基本に則って考えなければ、漠然とした単発のアイディアにとどまりがちです。

売上=Σ商品別の顧客単価×顧客数

ここで基本に還るために売上を因数分解してみましょう。売上とは、まずは商品別に異なる傾向があり、その総計です。そして、個々の商品売上は、顧客単価×顧客数で計算することができます。すなわち、売上を増やす手法とは、以下の4点に集約されるのです。

  • 売れる商品ラインナップを増やす
  • 顧客に買ってもらう点数を増やす
  • 新規顧客を開拓する
  • 値上げする

顧客分析は新規顧客と既存顧客に分けて戦略を練る

新規顧客を獲得するにはPRが必要です。その手法はいくつかあり、それなりにコストもかかります。また、成果が出るには時間を要することもあり、商品を認知する⇒興味を持つ⇒購入するというステップの進行が早いケースと遅いケースがあります。

複数のPRの手法を並べたうえで、コストとリターンのバランスや、時間的要素を加味していずれを選択するか決めるべきです

既存顧客に対しては、より長い期間にわたって商品を購入いただく、より多く商品を購入いただくことによってLTV(生涯価値)を高めるのがセオリーです。SNS等で定期的な接点を持って商品をアピールしていく活動が有効です。

価格戦略

2022年には、ウクライナ情勢に伴うサプライチェーンの混乱や円安により、様々なものが一気に値上がりしました。これまで無理に価格維持してきたリミッターが一気に解除されたかたちとなりました。社会全体の傾向として、良い品質のものを高く売るという方向に向かっていますので、基本は、商品品質を徹底して作りこんで強気の価格で販売するのがセオリーになります

しかし、値上げをすると、顧客単価は上昇しても、顧客数は減る可能性が高いです。そのため、既存顧客を維持するPR活動の強化が必要となることに注意が必要です。

商品別分析の観点

商品別分析においては、利益があがっている限り、どんどん新商品を開発してラインナップを増やすべき、という考え方があります。売上の増加という観点ではこれは間違いではありません。

しかし、前項で記載した通り、売上増加のセオリーは付加価値を作りこんで高く売ることです。利益は若干のプラスであっても、商品品質を伴わない商品の安売りでその利益をあげているのであれば、企業全体として、品質に対する信頼が毀損されてしまうことがあります。

そこで、商品品質を伴い、高くたくさん売れる売れ筋商品を中心に、注力していくことを基本路線としている企業は多いです。

ここで注意すべきは、売れ筋商品に注力して優秀な社員をそこに集めると、他の商品の担当者の士気が下がり、売上い影響が及ぶ可能性があるということです。商品別に力を入れる程度にメリハリをつける必要性はありますが、その際には人事体制にも配慮する必要があるということも覚えておいてください。

まとめ

以上のように、売上を増加させる手法には基本があり、その具体的な内容を検討していくうえでは、会計や人事戦略にまで配慮すべき場合もあります。

当研究所では経営やITに詳しい総合専門家が広い範囲で企業の課題解決に協力しております。下記よりお気軽にご相談ください。

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