サプライチェーンのリスクマネジメントの勘所

リスクマネジメント

サプライチェーン全体のリスクマネジメントの重要性

物価高が急速に進む背景には、サプライチェーンの途中での物流の混乱も大きな影響を与えています。自社内のリスクマネジメントも簡単ではない中、サプライチェーン全体のリスクマネジメントはさらに困難です。

しかし、例えば一昨年のパナマ運河での物流困難が生じた際、いち早く飛行機に輸送を転換できた業者だけ負の影響を受けずに済みました。簡単ではないが取り組まなければいけないサプライチェーンのリスクマネジメントにおいて注力すべきポイントを本稿では整理します。

リスクの所在を把握・特定する

自社内のリスクマネジメントであれば、リスクが顕在化した時点で速やかにトップに情報が集まるようにできますが、サプライチェーン全体レベルではそうはいきません。

そこで、自社内で独自にサプライチェーン全体の物流を整理したうえで、その流れの中でどこにどのようなリスクがあるか、リスクマップを整理することが有効です。

誰がいつどのように対応するか

サプライチェーンの上流や下流に具体的なリスクがあるとして、そのリスクが顕在化した際に誰がどのように対応するかも具体的に定めておく必要があります。

これはタイムラインという考え方で、リスクが顕在化した時点で誰に対応させるか決めるようでは初動が遅れてしまうため、想定できるリスクへの対応策は予め定めてしまうこととが有効です。

リスクの発生時期と確率を特定のチームに分析させる

例えば地震がリスクである場合、地震がいつどのような確率で発生するか、専門家の見解などを集めて準備する特別チームを組成することで、リスク対応への感度を高めておくことが必要です。

まとめ

サプライチェーン全体は自社ではコントロールできません。そのため、コントロールできる部分を駆使してうまく想定される被害を最小化する仕組みの構築が重要です。

当研究所では、リスクマネジメントの経験豊富な弁護士・公認会計士が御社のサプライチェーンの安全確保について幅広い範囲で対応しております。下記よりお気軽にご相談ください。

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