顧客対応もリスク。きちんと対策を立てないと
カスハラなども苛烈化している中、顧客対応のリスクマネジメントの必要性が高まっています。これは、立場や相手の思惑によってかなり複雑になるため、対処に大変骨が折れます。本稿では、ケース毎に、顧客対応のリスクマネジメント手法を整理します。
自分が犯罪に巻き込まれないために
女性側の離婚案件の弁護士をしていると、相手方が終業後に刃物を持って訪れる、というケースが過去に何度もあり、安易に相手と二人の空間を作ってはいけないのが弁護士会の鉄則となっています。
刃物は大げさでも、カスタマーハラスメントが苛烈化して暴力に至るという流れはありがちであるため、厄介な顧客とは直接会わずに、しっかりとオートロックを完備して、話は電話かテレビ会議に限定すべきです。
自分が犯罪者に仕立てあげられないために
女性とワン・オン・ワンで会うのは、特に個室で会うのは絶対にNGです。相手が痴漢等の被害を訴えた場合、無実を証明する明確な証拠が残りにくいためです。
そのため、私は女性とは依頼者であっても1対1では極力会わず、第三者を介しますし、どうしても会わなければいけない場合、録音を回すか、録画されている空間でするか等で対応します。
従業員が犯罪に巻き込まれないために
これは、上記・自分のケースと一緒で、職場のオートロックを徹底のうえ、厄介なクレーマーは直接会わずに電話やテレビ会議で対処することを徹底するのが良いでしょう。
熱意ある従業員の場合、自分のミスは自分で取り戻すべく、過度に頑張りがちですが、それを止めるのも周囲の仕事です。
従業員が犯罪者に仕立て上げられないために
これも上記同様に女性には一人で会わないようにすることが必要ですが、モンスタークレーマーは何を言い出すか、やりだすかわからないため、簡単なクレームでも決して一人で処理しようとせずに、複数で会って、録音等も残すことを徹底すべきです。
クレームを従業員のミス、だから従業員が早く解決すべき、などと考えていると、大惨事になりかねません。
まとめ
以上のように、顧客対応のリスクマネジメントは複雑で奥が深いです。
当研究所では、法律・会計・経営すべてに精通した専門家がこの問題にトータルに対応します。下記よりお気軽にご相談ください。
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