人生100年時代の資産運用
60代でリタイアしたとしても、今は人生100年時代と言われ、その先の人生はまだまだ長いかも知れません。この長い余生を退職金と年金だけで過ごすのは大変であるため、リタイヤ後も退職金などを堅実に運用する必要があります。
しかし、あまり遺産を残しすぎると相続税の負担が大きくなってしまいます。そこで本稿では、老後の資金の確保と相続税対策をどのようにバランスをとればよいかを解説します。
いつまで生きるかわからない以上、老後資産は十分に確保が基本
相続を考える前にまずは自身の生活を考えるべきで、老後資産は、特に病気のない方は100歳まで生きるという前提で準備するべきです。60代、あるいは70代前半まではまだ働けるとして、それ以降の約20年の生活費をどうするか予め考えておくべきです。
働けるところまで働いて年金は後倒しで受けるとしても、年金だけで20年を乗り越えるのは難しく介護が必要になるとなお一層資産が必要になります。
相続税対策も必要
他方で、資産を残しすぎると相続税の負担が大きくなります。相続税相当額の預金があればいいじゃないかと思われがちですが、預金は特定の相続人が相続したら他の相続人は自己資金で相続税を納めなければなりませんし、遺産分割協議の進展次第では必要なタイミングで下ろせないこともあり得るため、どこにある資金で相続税を支払うかは予め考えておく必要があります。
収益物件の購入
こうした相反する要請への対応策として、あくまで1つの選択肢ですが、収益物件の購入が考えられます。収益物件の取得により、賃料収入が入るためこれを介護費用等に充てることが可能となるうえ、現預金を持つよりも不動産を持った方が相続財産の評価額を落とすことができるケースが多いためです。また、不動産投資は株式投資よりも収支計画が立てやすいこともメリットの1つです。
家族信託の活用
認知症対策として、近時、家族信託の活用も広まっています。認知症になると預金を下ろせなくなってしまうこともあるため、予め同居の子などに預金や収益不動産を信託し、子が運用する体制とすれば介護費用等も安心です。
こうして子に資産管理を任せれば、税理士やFPなどの専門家の助言を受けながら孫への資金贈与など、相続税対策を続けることも可能です。
まとめ
老後資金は増やしながら、最後は相続税を減らすための調整が必要で、前者はFPの後者は会計士や税理士の助言が有効です。
当研究所では、老後資金の運用から相続税まで一気通貫ですべて対応可能な弁護士・公認会計士・CFPが貴方の最適な老後生活プランを寄り添い型で考え、提案いたします。下記よりお気軽にご相談ください。
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