社内ハラスメントが多方面に影響
コロナ禍以降、将来への不安からか、社内でのハラスメントが増加傾向にあると言われています。
これはある意味仕方のないことで、将来不安があると誰かにあたりたくなるのは人の普通の対応です。
しかし、あまりにひどいハラスメントがあると、取引先の離脱や、従業員の退職など、様々な影響が広がってしまいます。
そこで本稿では企業価値の喪失を防止するために、いかに社内ハラスメントをいかに抑制するかを解説します。
ハラスメントの心理
ハラスメントをする人が根本的に性格が悪いとは私は思いません。誰しも不機嫌な時はありますし、誰かに当たりたくなることもあるからです。
これが両親に愛され、クラスメートにも恵まれた方なら、他人にあたるべきではないことに気づけます。しかし、家庭環境が悪かったり弱者虐待を見てきたような方は普通にハラスメントを起こしがちで、抵抗感もあまりないのでしょう。そのため、過去に嫌な思いをしてきた人ほど、不満を抱えたときにハラスメントに抵抗なく及ぶ可能性があります。
ハラスメントをなくす対策
ハラスメントを躊躇なく行える方は、ハラスメントを躊躇なく行える人の近くで生きてきたケースが多いと考えられます。親や兄弟に苛められた、学校で苛められた経験のある子は苛めに反対する可能性もありますが、力を持つと苛める側に回る可能性もあります。そのため、採用時に家庭環境や交友関係を調べ、面接も時間をとって丁寧に行い、弱者虐待の傾向がないかどうかを見極めることが大事で、能力よりも精神性を意識した採用活動は常に意識すべきです。
過度な評価規定はハラスメントを助長する
大企業にありがちですが、評価基準が厳しいとハラスメントが起こりがちです。
評価基準が厳しいと、できる人とできない人の差がはっきりします。両者の差ははっきり実力差であることが多く、前者が後者と同程度の待遇であることに不満を持つことが多いです。
もちろん、時間が経てば両者の間には大きな差が開くのですが、できる人側から、できない人への不満が募り、職場での悪口やハラスメントに発展するケースは多いです。
性格は環境で矯正できる
家庭環境がハラスメント体質を生み出す可能性を指摘しましたが、家庭環境が原因でハラスメント気質が生まれたとしても職場環境が良ければ矯正できます。
ハラスメントを受ける痛みは現実に受けなければなかなかわかりません。そしてこれを受けると、自身で状況を打開しなければならないと、過剰に意気込んでしまいがちです。
しかし、良好な人間環境の中に入ればこうした意気込みが無意味なことを周囲に教えてもらえます。
ハラスメントをなくす最大のカギは職場環境で、良好な職場環境を構築できれば、少しゆがんだ性格の従業員も必ず矯正できます。
まとめ
職場ハラスメントが起きる要因は従業員のこれまでの来歴に依存することも多く、厳しい職場環境はこれを助長する可能性があります。しかし、良好な職場環境を構築すればこうした来歴を除去することも可能です。意識の高い人材を中核に据えてホワイトな組織を構築することが重要です。
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