相続経験者の相続財産の中央値が1600万円
50~60代で相続を経験した方の相続財産の中央値が1600万円だという統計があります。
これは3人で相続した場合に税金がかからないギリギリの値で、税金対策の思惑が数値から読み取れるのですが、老後資金の積み立てと取り崩しにまだまだ工夫の余地があることを示しています。そこで本稿では、相続の少し前の段階の老後資金の戦略について整理したいと思います。
人生100年時代。現役世代が長期化
「人生100年時代」と言われます。60代で長年勤めた会社を定年になっても、その先、体の動く限り働いて、年金を繰り下げ受給して・・・ここまでできれば、子どもに負担を負わせることなく介護費用や葬式代まできちんと払い切って人生を終えることができるのでしょう。
しかし、相続財産の中央値が1600万円というのは、少し頑張りすぎて、相続財産を残し過ぎで、もう少し元気なうちに人生を謳歌しても良いことを示唆しています。
介護費用のために働く?
一昔前までは、定年退職後に自由にするケースが多かったのですが、最近は定年後も働く人が多いです。それが生きがいであるのであればよいのですが、自身の老後費用を稼がなければ、という使命感に駆られているのであれば少しポイントがずれていて、年金の繰り下げ受給と少しの蓄えがあれば老後を乗り切れる人が多いようです。
そうであれば、無理して嫌な仕事で働かず、好きな活動を副業にできればより良い老後が楽しめます。
人生100年時代だからこそ「生きがい」を真ん中に置いた生活を
相続において税金がかからないのは3000万円×600万円×相続人の数 です。これ以上残すと、税金だけでなく税理士費用もかかるため、かえって残された人の負担が増えてしまいます。
相続財産は3000万円ほどあれば十分で、そこまで残すなら、自分が精一杯人生を楽しんで、計画的に遺産の残高をその水準まで落としていくことが有意義な人生の過ごし方であり、遺産の使い方でもあります。
まとめ
老後資産は計画的に用意すべきですが、どうも過度に積極的な積み増しと消極的な取り崩しが行われているようです。ここは計画的に運用しませんか?
当研究所では、弁護士・公認会計士・CFPが貴方の老後資金の効果的な運用と取り崩し、そして相続前後の法律税務全般を担当します。下記よりお気軽にご相談ください。
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