改めて考える生成AIとの付き合い方

知財戦略

マイクロソフトが東京にAI研究拠点を設置

生成AIの単語を見ない日はないのではないでしょうか。日々めまぐるしく進化し、アメリカのトップ企業が最重点分野として研究人材の確保と研究の遂行を進めています。
ChatGPTなどの活用も浸透してきた中、マイクロソフトが東京に「マイクロソフトリサーチアジア東京」を設置して、アジアへの生成AI展開の加速をにらんでいます。
そこで本稿では改めて生成AIとどうつきあうべきか解説します。

AIに奪われる仕事の特徴

「AIに奪われる仕事」という特集はこれまでも度々ありました。「創造的な仕事はできない」という意見もありましたが、今の生成AIは絵を描くことも音楽を作曲することもできます。
ではAIはあらゆる仕事をこなせるかというとそうではありません。前提となる信用性の高い情報が必要だからです。
例えば野球の監督の戦略決定の仕事は確実にAIに今後奪われます。打率などの情報さえあれば、人間よりもAIの方が確実にこれをベースに精度の高い戦略を構築できるからです。
AIとの付き合いにおいては、まずは情報ドリブン、データドリブンの社会であることを認識することが不可欠です。

AIの強みは早さと正確さ

AIが人間にとってかわる仕事は、人間が勘ベースで行ってきた仕事を、前提情報をベースに速く正確に処理できることです。例えば我々は小学校で計算ドリルをこなし、そろばんを習いますが社会人になって計算をメインの仕事にすることは絶対にありません。PCの方が早く正確だからです。
長年の職務で培った勘と経験で生き抜きたい人には受け入れがたい傾向ですが、この点について人がAIを上回るのはまず不可能でしょう。

人の強みは柔軟性

人はあらゆる活動でAIに負けるわけではありません。前提情報がフェイクであれば生成AIはミスしますので、前提情報を慎重に検討することは人間しかできません。
最近ではサービスの使い方がわからない方向けにAI相談を提供している業者も多いですが、多くの方はAIではなく人による対応を希望します。それは、イレギュラーな相談であればあるほど、データドリブンのAIの対応の方が遅く、人による対応の方が早くて柔軟で便利だからです。

合理的な役割分担を

人間が主、AIが従で役割分担をすると、人間は勘や経験に基づいた仕事を選好し、両者の強みを活かした最適な役割分担にはなりにくいです。
そうではなく、お互いの強みを最大に活かす役割分担により、生産性は大きく向上し、収益性アップにつなげることができます

まとめ

生成AIは進化のスピードが速いため、どこから利用し始めようか迷いますが、早晩、誰もが使用するのが当然になり、仕事の選り好みをせずに最適な役割分担が求められます
当研究所では、ITや最新技術にも詳しい弁理士・ITストラテジストが、経営や法律・会計など様々な御社の課題をITを活用して解決する最適な方法を一緒に考えます。下記よりお気軽にご相談ください。

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