身寄りのない高齢者の火葬の費用やトラブルが増加
身寄りのない、というよりは親族とすぐに連絡がとれない高齢者の急死案件が注目を集めています。遺体の保管、火葬費用の負担、その後の遺族とのトラブルなど問題が様々あるからです。
まだ健康なので一人で暮らしている高齢者もふとした事で事故に巻き込まれたり、発作で急死してしまうなどの可能性が結構あり、その際、身分証明書を持たなかったり、親族との連絡先が第三者に不明であれば、遺族が知らないうちに火葬されてしまうこともあります。
本稿では、こうしたアクシデントに備えた最低限の終活を説明します。
健康でも急病の可能性を否定しないで!
まだ健康だから一人で暮らす。そうした独居高齢者は増えています。これ自体は様々な事情の末に落ち着いた結論であることも多く、直ちにやめよ、というようなものではありません。
ただ、ある程度の高齢者になると、様々なリスクがあることは謙虚に受け入れるべきです。暴走自転車にぶつかられて死亡する可能性はどこにいてもあるでしょうし、ちょっとしためまいで転倒したり、急な発作が起きるなど危険はいくらでもあります。
終活の基本は、まず、こうして急に死の危険にさらされるケースがたくさんあることを知ることから始まります。
できればスマホ、最低限健康保険証を常時保持
老若男女関わらずスマホは常に身につけるべきです。アクシデント発生時にすぐに助けを呼べますし、第三者も身元や親族を把握しやすいからです。
仮にスマホを扱えなくとも、健康保険証は常備していると、急な事故でもすぐに治療を受けられたり、意識喪失時にも親族に連絡が届きます。
遺産整理と最低限の遺言
まだ健康でも、遺産は日頃から整理しておくべきです。子どもにできる限り多く残したい場合でも、遺産総額次第では、使った方が節税になる可能性もあり、遺産を整理のうえ、できれば税理士などに簡単な助言は受けておくと安心です。遺産が整理できていると、仮に急に亡くなっても相続人の手続負担はぐっと減ります。
遺産の中の重要なものは簡単な遺言を作成しておくことも有効です。今はまだ健康で一人で暮らせるが、さらに衰えたら長女に介護してもらわなければならないような場合、もしもの時に備えて早めに家の権利を長女に移すことも検討しておくべきです。
まとめ
身寄りない高齢者の行政による火葬のケースの意外に多くが、突然死のケースであることは驚くべき事実で、まだまだ大丈夫だと思っても早めに対策が必要です。
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