リーダーは必要だが、リーダーに求められる役割は？
新しい事業やプロジェクトを行う際、様々なバックグラウンドを持ったメンバーを集めて新しいチームを作ります。チーム仕事であるため、当然、まとめるリーダーが必要ですが、このリーダーが担う役割は誤解されがちであり、ここを間違えるとなかなかそのプロジェクトはうまく回りません。
そこで本稿では、新規事業開発におけるリーダーに求められるスキルセットとチームマネジメントについて解説します。
最初から答えを知っている人などいない
新しい取り組みを行うに際しては未知の問題について答えを導き出していかなければなりません。この答えはネットで調べてすぐにわかるものもあれば、いくら考えても確信を持てる答えにたどりつけないものもあり、後者の方が多いケースがほとんどでしょう。
つまり、新しいプロジェクトの遂行においては、誰も最初から答えを知っているわけではない問題について、意見を出し合ってよりよい解を導き出す作業が不可欠です。そのため、様々なバックグラウンドを持ったメンバーを集めて対応することが多くなります。
発言機会が均等になるほど労働生産性が良くなるデータ
新しいプロジェクトといっても時間制限はあり、決められる内容はどんどんきめていく必要があります。ここで、全員の意見を聞いてすり合わせて・・では遅いため、リーダーが議論を先導し、あまり他のメンバーの意見を聞かないままサクサクと進める方が時々いますが、リーダーがすべてを知っているわけではない以上、このパターンのリーダーはあまり成功しないと言われています。チームの成果がリーダーのイメージの上限を超えられないためです。
逆に、全メンバーが均等に意見をするチームは労働生産性が良くなるという統計データがあります。多様なメンバーがしっかりそれぞれのバックグラウンドを活用してチームに貢献するためには、発言の機会、さらには役割分担も均等化するのが望ましいのです。
批判・否定は不要。チームの総力を結集する力が必要
他人の意見を聞かないリーダーは、自分の意見が正しいと信じて疑わず、要は他人の意見をすぐに否定してしまう性格ですが、様々な意見の中でどれが正しく、どれが正しくないかは事前にはわからず、それぞれ一長一短あるもので、他者の意見や活動を簡単に否定・批判してしまうのはチーム仕事を阻害してしまいます。
不確定な課題であるからこそ、個々の長所を引き出し、高め合うことが不可欠でリーダーにはその役割が強く求められています。
まとめ
以上を整理すると、リーダーに求められる役割は、チームを引っ張って、次々と意思決定していくことではなく、チームメンバーから様々な意見や長所、チームのポテンシャルを引き出して、チームとしての成果をより高めることです。
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