「専門店」ビジネスのメリット・デメリット

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「生」製品が大人気

ここ数年、「生ドーナツ」のお店が増加しています。普通のドーナツと決定的に違うわけではありませんが、「生」の要素が顧客を惹きつける大きな要素となっていることは、他の業態からも見てとることが可能です。

こうした新商品が軌道に乗ると、次は専門店化して差別化を進めて行こうと考えるのが一般的ですが、そう簡単ではありません。本稿ではこの専門店店戦略のメリット・デメリットを紹介します。

専門店化のメリット

どの業界でも専門性の高さは顧客には魅力的です。特に飲食店では、顧客の希望は「おいしいもの」を食べることで、例えば、中華も和食もフレンチも食べられる総合レストランよりも、特定の品目について高い評価を受けている専門店の方が選択されやすいです。ドーナツ屋も、普通のドーナツに加えて生ドーナツ「も」売っているお店よりも、「生ドーナツに全力を投じています」という専門店の方が顧客が集まりやすく、専門店化することによって差別化ができる点が大きなメリットです。

専門店化のデメリット

専門店化は必ずしも最善の戦略というわけではありません。食パン、から揚げ、おにぎりなど、他の飲食店で専門店化したが伸び悩んでいる例はたくさんあります。
その理由は、こうした分野が一過性のブームに支えられており、顧客層のすそ野が広がらないうちに専門店同志の過当競争が始まったためです。
生ドーナツも、今は真新しさから集客できていますが、専門店が乱立すると、あっという間に衰退する可能性も否定できません

リピーター客の囲い込みが重要

食パンにしても、から揚げにしても、おにぎりにしても、生ドーナツにしても、お店が増えた背景には一見客の確保が容易だったからです。しかし、一見客はいずれいなくなります。そうなる前にリピート客を囲い込むことが成功のためには不可避で、そのためには専門店化よりも新商品開発をスピードアップして顧客を飽きさせないことも重要です。
最終的にリピート客は満足度で再来店を判断しますので、顧客満足度をどう向上させるかが長くお店が繁栄するためのポイントとなります。

まとめ

専門店化は、教科書に書いてあるような差別化戦略のセオリーですが、リピート客を獲得するうえでは、最善の戦略ではない可能性もあり、それは競合他社の戦略に左右される面もあるため、注意が必要です。

当研究所ではあえて専門店化せずに多角的に活動している専門家が複数の専門性を活用して御社の課題解決に貢献します。下記よりお気軽にご相談ください。

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