婚姻関係が既に破綻している人との関係は不倫にはならないが・・・
既婚者と仲良くなった際、「妻とは離婚協議中でもう別れるから・・」と言う方がしばしばいます。既婚者であっても、その婚姻関係が既に破綻しているのであれば、その方と関係を深めても法的責任は発生しないのですが、本当に「もう別れる」のかどうかは慎重に判断する必要があります。
本稿では、この「もう別れる」という言葉の検証法を整理します。
何より別居の有無
最も重視すべき要素は別居しているかどうかです。同居しているが、家庭内離婚状態で離婚協議中だ、などという言葉はまず信用してはなりません。別居していても、その事実だけでただちに婚姻関係の破綻が推認されるわけではないので、同居状態ではなおさら、不倫を免れる可能性はほぼゼロです。
別居している場合、その別居期間がまず重要で、3年ほどの別居期間があれば、夫婦関係は破綻しているんだな、と信用してもよいタイミングにさしかかり始めています。
子どもの有無と面接頻度
子どもがいるかどうか、どちらが育てているか、自分が仲良くしている人はその子とどのように接しているか、が次に重要になります。子どもが理由で、夫婦仲は冷えていても離婚は考えない、という夫婦も多いためです。
子どもが自分の知人側にいる場合、相手が子どもに執着していないか、逆にあいての側にいる場合、自分の知人が子どもに執着していないかに注目する必要があります。
夫婦の面会の頻度
別居していても、毎年、お互いの誕生日やクリスマスなどは一緒に過ごす夫婦も多く、こうした夫婦はなかなか離婚には至りません。どの程度相手と会っているか、大事な日に自分を優先してくれるかなどからも、夫婦仲の実態を暴き出すことが可能です。
まとめ
別居していないことだけで簡単に「もう別れるから」という言葉を信用してはいけないことに気づけるケースがほとんどかと思いますし、こうした言葉を安易に信用してはいけません。
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