魔の川・死の谷・ダーウィンの海
研究成果を事業化しよう、と考えた場合、魔の川・死の谷・ダーウィンの海という大きく3つの障害があります。
魔の川は研究成果の明確化、典型的には特許権取得までの困難を指します。
死の谷は、権利を具体的な商品・サービスに落とし込む活動、ダーウィンの海は商品・サービスを事業として継続的な収益獲得につなげていく活動で、各過程においてそれぞれ乗り越えるコツや頼るべき専門家が異なります。
そこで本稿では、この事業化に全過程に関わる経験から、それぞれの過程のポイントや専門家の活用法を整理します。
研究の権利化における対策
研究の権利化フェーズにおいては、とにかく世界で他にない「発見」を見いだし、その発見を独占化することが重要で、その発見の深さ・広さが大きいほど、後のフェーズでより有利になっていきます。
ここでは、研究分野の専門性が高いパートナーがいると心強く、研究室の教授や先輩はもとより、当該専門分野で活躍する起業家や弁理士を頼るとスピード感ある研究と権利化につながります。
権利の商品化における対策
特許権を獲得したとして、それだけではただの紙切れにすぎません。これを収益につなげるには、研究成果を具体的な商品・サービスに落とし込む必要があります。
薬の特許などは商品である薬品に落とし込むのが明確ですが、例えば遠隔監視システムなどは、様々な機器に応用でき、商品化の幅が広いです。
また、市場ニーズのない分野で商品を出しても失敗リスクが高く、ニーズのある領域に適切な形で商品化することが不可欠です。
そのため、このフェーズでは、市場調査ができて、商品の見込売上等を算定できるコンサルタント・公認会計士を頼ることが望ましいです。
商品の事業家における対策
商品サービスが決まった後は事業化を検討することになります。事業化のためには特許権だけでは足りず、資金・人・設備など様々な要素をつなぎ合わせる必要があります。
一番重要なのは資金であるため、ファイナンスに詳しい専門家は必須ですが、ただのファイナンス担当車ではなく、経営全体を分析することができ、事業化に必要な人や設備などを全般的に調達できる専門家がいると最も効率的にプロセスを進めていくことができるでしょう。
まとめ
事業化は以上のように大変なプロセスですが、局面毎に適切な専門家がサポートすることで速度をあげることができます。当研究所では事業化プロセス全体に関与する弁護士・弁理士・公認会計士・
MBAが御社の事業化全般をサポートします。下記よりお気軽にご相談ください。
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