不倫を許すケース許さないケースの分かれ目

離婚

不倫はあったが離婚しないケースが多く報道される

世間の注目度が高いからなのか、芸能人や政治家、スポーツ選手らの不倫報道は多くなされています。不倫は言わずと知れた離婚原因で、慰謝料を請求しながら離婚する、というのが不倫された側の選択肢の1つですが、報道されるケースでは、離婚せずに婚姻関係を継続する方が多いようです。不倫されたのに離婚しない理由はどこにあるのか、本稿ではこの点を解説します。

ちょっとした過ちと真摯な反省

不倫にも程度感はピンキリです。完全に倫理感覚をなくして無秩序に異性交遊する方もいれば、ついつい魔が指して1回だけ足を踏み外してしまったというケースもあります。「不倫」で一括りにすることなく、まずはこの程度感を把握することが重要です。
そして、比較的程度感が低く、本人が真摯に反省して「もうしない」と誓っているのであれば一度きり、許す。という判断をする方は少なくないようです。
とはいえ、反省しても「喉元過ぎれば熱さを忘れる」方も多く、二度目以降はこのパターンは激減します。

子どものため

不倫が事実であれば離婚はできますが、衝動的に離婚してしまうと、当事者でない子どもが苦しんでしまうケースも多いです。一人親家庭になることで、収入面でも、親との接点の面でも不遇になってしまいますし、場合によっては学校でイジメの対象となってしまうかもしれません。
不倫は許せないけれど子どもの生活は守りたい、そう考えて離婚を見送るパターンも一定数あります。ただ、このパターンでは夫婦仲は既に破綻していますので家庭内別居状態が続き、子どもの独立後に離婚に至るケースも多いです。

敗北感から身を守るため

「サレ妻」という言葉は同情の対象であると同時に敗者のニュアンスでも使用されています。不倫されて離婚し、その不倫相手と再婚するとなると、たとえ慰謝料を受け取ったとしても配偶者を奪われた敗北感がその後の人生に大きくのしかかる可能性があります。そこで、こうした敗北感から自身を守るために離婚しないケースも多いです。
このケースでは、不倫発覚後、比較的すぐに夫婦円満をアピールすることが多いのですが、実際の夫婦仲は、その言動とは全く異なる、ということも普通にあるようです。

内と外で使い分けよ

不倫を無条件で許せる人などいません。そのため、夫婦間では不倫の程度感に相応の責任を果たせるかどうかが1つカギになると考えられます。そのため、不倫が発覚すると少なからず夫婦関係に亀裂は入り、それを修復する方向で協働するのか、壊す方向で協働するのかを決める必要があります。
しかし、それをそのまま対外的に発信する必要はなく、多くの場合、それは悪手になります。
子どもを不安にさせない、不倫相手に弱みを見せないために対外的にどのような情報を発信し、どう振る舞うかは別次元で慎重に考えるべきです。

まとめ

不倫、即、離婚ではなく、不倫発覚時には冷静に全容を把握し、家庭内・家庭外にどう対応すべきか慎重に判断する必要があります
当研究所では、離婚案件の経験豊富な弁護士が、不倫の把握と立証から子どもも含めた家族の幸福確保のための意思決定まで不倫問題を幅広く対応いたします。下記よりお気軽にご相談ください。

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