商品ラインナップの重要性
企業活動において商品やサービスのラインナップをどう構成するかは非常に重要です。当然、売れ筋商品がないと事業活動は大変ですし、かといって徒にラインナップを増やすと管理が大変になり、顧客もどれが良いか判別しにくくなります。過不足なくベストなラインナップの構成の仕方について整理していきたいと思います。
BtoBの戦略
BtoBすなわち、企業間取引の場合、いかに顧客企業のニーズに沿ったラインナップを用意することが重要です。自社がいくら良い商品だと自信を持っていても、それをアピールするだけではなかなか商品は売れません。顧客企業が必要とする商品を開発して提供する必要があります。
そのためには、日々、潜在顧客とのコミュニケーションを行い、相手のニーズを把握するアンテナを広く張っておくことが重要です。そして、そのニーズを満たす商品を徹底的に作りこむことで、売れる商品が開発できます。
BtoBの場合、商品やサービスの種類は決して多くなくてよいです。また、一度取引が始まると安定した販売が見込まれるため、多少研究開発費や販促費をかけてでも良い商品を作りこむことが大事です。
BtoCの戦略
BtoC、すなわち個々の消費者相手の場合、商品ラインナップを広げることが必要です。スーパーに行くと同じ商品なのに、違うブランドや商品名の品物がたくさん並んでいるように、消費者は一人ひとり嗜好が異なるため、いろいろな商品ラインナップの中から最も自分の好みの商品を選ぶ購買形態をとります。
商品ラインナップを増やすということは、必然的に在庫が増加したり、個々の商品管理の手間が増えたりします。そこで、定期的に売れ行きを確認し、死に筋商品には見切りをつけ、逆に新たな顧客獲得のための新商品を開発していく。この繰り返しでラインナップを活性化させていくことが大事です。
モノ消費からコト消費へ。商品の総サービス化の流れ
今、世界はモノ消費からコト消費へと激しく移行しています。モノの販売においても、モノ自体の良さだけではなく、商品検索の利便性、購入時の接客サービス、決済の簡便性、アフターケアなど、販売前後のサービスを含めたトータルの満足度が求められています。
商品販売でもサービスが重要となると、商品を売るにせよ、サービスを売るにせよ、最終消費者の利便性を常に意識しなければいけないということであり、大量生産によるコスト削減から、個別対応に軸足を移す必要があります。
あらゆる商品・サービスについて、顧客の嗜好に応じた多様なラインナップを用意すべき方向に今後ますます向かっていくでしょう。
まとめ
以上に整理したように、これからは、1つ1つのニーズを丁寧にくみ取り、これを反映するきめ細かなラインナップ構成が求められていきます。
当研究所では、経営やITに詳しい弁護士・公認会計士がこうした商品設計戦略についてのご相談にも対応しています。下記よりお気軽にご相談ください。
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