リスクマネジメントの基本は1つ。想定されるリスクを想像して対策する
リスクマネジメントの具体的な手法はいくつかありますが、基本はすべて一緒で、リスクを想像し、その中で対処すべきリスクを特定して対策することです。
近時、リスクマネジメントが難しくなっていると言われるのは、様々な組み合わせでリスクが生じる点にあります。そこで本稿ではケース別に場合分けしてリスク管理の手法を整理したいと思います。
人が単独で起こすリスク
人が企業に対して単独で起こすリスクとしては、財産の両得や、不適切な言動によりステークホルダーの信用を損ねる等が考えられます。
多くの場合、現代ではこうしたリスクが発現した際には証拠が残ります。そこで、予め罰を定めたうえで、発生した事についてはちょっとした悪戯であっても厳しく追求し、事件の発生を機に全員が内省する機会を設けることが抑止につながります。
人が機械を使って過失で起こすリスク
機械がミスを起こす可能性は低いので、機械のミスはそれを扱う人の過失または故意によるものと考えられます。ここでは、人の過失で起きるリスクについて分析します。例えば金額の入力に際して0の数を間違えた、などというものがあります。
これはうっかりがないようトレーニングが不可避です。普段から正確な業務を意識付け、リスクの高い領域では内部統制をきかせて相互チェックを行うことで、緊張感ある職場にすると減らすことができるでしょう。
このような過失のケースでは証跡も残りますので後で反省会を行うのも大事です。ただ、あくまで過失ですので、あまり厳しい罰は適さないことが多いでしょう。
人が機械を使って故意に起こすリスク
これが最も厄介なリスクで、例えば会社財産を持ち出したうえ、持ち出した時間やその時間前後の入室履歴を改ざんしてしまうようなケースが考えられます。このケースでは証跡が残りにくく、警察や顧問弁護士が後から関わってもどうしようもないケースになり得ます。
こうしたリスクに対処するためには、普段からしっかりと教育し、地道に相互監視を働かせるよりないかと考えられます。
まとめ
こうしてリスクマネジメントを考えると、考える幅はいくらでも広まってきりがありません。そのような中、対応するリスクを、重大性を中心に特定して地道に対応することが不可欠です。
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