経営者がMBAを目指す真の意義

起業

経営者こそMBAで学びなおしを

起業して間もない創業者や、事業承継を近く予定している後継者候補などは、しばしば大学院で経営を学びなおし、いわゆるMBA取得を目指します。私が現在通っている京都大学経営管理大学院にも現役経営者や役員が多数在籍しています。

国内MBAは取得したところで肩書としてはあまり意味がありません。肩書として活用するのであれば海外の有名大学に通う必要があります。では、国内MBAは費用と時間をかけてまで取り組み意義は低いのではないかというとそうではありません。

6~7割知っている内容を10割に仕上げる

実際に企業経営に携わっている人にとって、大学院に通っても、おそらく、ほとんどの講義で半分以上の内容は知っている、あるいは、わざわざ学びなおしをしなくても容易に理解できるものがほとんどだと思います。私も京大の講義に出席してレジュメに目を通す際、その大半は見慣れた内容であり、「何だ簡単だ」とよく感じます。

なぜその内容を知っているかというと、多くの人は、実際に経営に従事するにあたり、自分で本を読んで勉強したり、実務の中で自然と身に付いた知識が蓄積されているからです。しかし、これは自学自習での知識。断片的で、自分の活動に関連する部分しか着目していません。

つまり、我々が自学自習で学んでいる内容は6~7割の知識であり、これを学びなおしで10割にすることにより、他の機会で生かすことができるようになるのです。

知識と知識を連携させる

我々が自分で学ぶ内容は断片的であるため、それぞれ独立したものとなりがちです。しかし、これを10割の知識にして体系的に理解できると、ある知識と別の分野の知識を連携的に使うことができます。例えばファイナンスの理論と、サービス経営の理論とを組み合わせて、効率的に顧客に高い満足を与える仕組みを考案することができたりします。

学びなおしはこうして、知識を二次元・三次元に拡張して、自身の業務の幅を大きく拡張することを可能とします。

人脈形成も大事。だがメインではない

MBAを目指す理由として、よく人脈形成が挙げられます。これはその通りで、同じように経営の知見を深めたいと考える異業種の仲間と知り合うことにより、その後、大切な業務パートナーができるかもしれません。そのためには、飲み会などの付き合いも大事です。しかし、これはあくまで付随的な目的で、ここをメインとしていては、進学のために多大な時間と費用をかける価値は減殺されてしまいます。あくまで学生の本文は学業です。

まとめ

既に知っている内容を学びなおすというのはコスパが悪い活動にも思われがちですが、不完全な知識を完全なものとするのは、自身の活動の幅を広げる大変重要な意義を有するもので、積極的に取り組むべきです。

当研究所では、MBA取得のために学びなおしを行っている弁護士・公認会計士が経営全般にわたる幅広い範囲について御社の発展に貢献いたします。下記よりお気軽にご相談ください。

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